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2008年08月01日

ガソリンカードの思い出

大学を卒業して、4月から社会人になった。

就活が忙しくなる前にと、大学1年の夏休みに免許を取ってから、親に車を借りては、ドライブに行ったりしていたから、運転は問題ないと思う。でも、いつもなぜか、僕が「明日、車貸して」というと、翌朝、必ず、ガソリンは満タンになっていた。

遅い時間でも、24時間営業のスタンドで、父が入れてくれていたらしい。

そんなことには気付かずに、いつも、「おっ!今日もガソリンいっぱいじゃん」と喜んで乗っていた。使ったら使いっぱなし、ガソリンを入れて返す、なんてことはしなかったし、それでいいと思っていた。

「雨が降ってきたから、お父さん、迎えにいってきてくれない?」

母に言われて、父を迎えに行ったとき、車のガソリンは、半分も残っていなかった。父を車に乗せ、帰り道、「明日の土曜日、また車貸してよ。出かけたいんだ」「事故だけは、しないように気をつけて行けよ」そんな会話をした翌朝、なぜかガソリンは満タンになっていた。雨の夜中に、父が入れに行ってくれたらしい。

土曜日は晴れて、ドライブ日和だったが、雨の中、ガソリンを入れにいってくれた父を思うと、なんとなく、気が引けた。きっと、僕が車を貸して欲しいというたびに、入れてきてくれたんだ、とそのとき初めて気付いたのだ。

帰り道、免許を取って初めて、僕はガソリンスタンドへ行き、ガソリンを入れた。

そのとき、進められて会員価格で入れられるという、ガソリンカードを作った。が、そのときは学生だったので、ただの会員証のようなカードだった。

それから、2年たち、僕は社会人になった。通勤には車が必要になったが、社会人になったお祝いだと両親が車を買ってくれた。でも、もう、ガソリンを父に入れてもらうわけにはいかない。僕も社会人なのだ。

スタンドで、また、ガソリンカードを作った。今度は、カード払いができる、VIZAカード付きのカード。急に、社会人として、認められた気がした。まだ、初任給ももらってないのになぁ。

クレジットカード還元率というポイントのようなものがあるらしい。使えば使うほど、還元されるみたいだけど、そんなにカードの機能を使うことはないだろうな。

初任給をもらったら、父と母を乗せてドライブに行った後、何かおいしいものでもご馳走しようと思う。でも、僕の車は軽で狭いから、父の車を借りていこう。もちろん、前の日には、僕がガソリンを満タンにしておく予定だ。